三国条約 2019 2 2

 核兵器大国といえば、
アメリカ、ロシア、中国でしょう。
 しかし、核兵器の軍縮条約は、
アメリカとロシアの間のみ存在して、
中国に対しては存在しないという状態なので、
今後、核兵器技術に関しては、
中国は、大きな進展があるかもしれません。
 経済力と軍事力は表裏一体の関係があります。
中国は、世界第2位の経済力を持っているので、
今後、世界第2位の軍事力を築くでしょう。
 一方、ロシアの経済力は、GDPで見れば、
韓国と同程度なので、
その軍事力を維持できないでしょう。
 ロシアの経済力から見れば、
軍事大国を維持できないはずです。
 もちろん、ロシアは強権国家なので、
国民生活を犠牲にして、
軍事力を維持するかもしれません。
 つまり、核兵器の軍縮条約は、
アメリカ、ロシア、中国の「三か国条約」とすべきでしょう。
 いずれにせよ、いまだに世界には、
米ソ冷戦時代の遺物が多く残されていて、
人々の思考も、いまだに冷戦思考のままです。
 しかしながら、ロシアの経済力が、
韓国以下に縮小していく一方で、
中国の経済力がアメリカに追いつくという状況では、
世界は、「新しい思考」に切り替えるべきです。
 世界は、中国を「超大国」と認めて、
先進国並みのルールを適用すべきでしょう。
 中国は、地球温暖化防止に関しては、
「我々は、発展途上国だ」という主張です。
 また、貿易ルールに関しても、
中国は発展途上国という立場になっています。
 ロシアに関して言えば、
今後も経済制裁が続き、原油と天然ガスの価格低迷も続くと、
ロシアの経済力は、韓国レベルすら維持するのは困難になるでしょう。
ロシアは、軍事力増強よりも経済改革が必要です。

WTO改革 2019 1 14

 今日もまた、
アメリカのハドソン研究所の日高芳樹氏の著書から引用しましょう。
これは、「アメリカに敗れ去る中国」という本からです。

 トランプ大統領は、ツイッターで次のように述べたことがある。
「中国は、自由貿易体制を維持すると言っているが、
中国は、WTO(世界貿易機関)に発展途上国と認定された立場を利用して、
資本主義に反する経済活動を行っている。
国営企業を基盤にした中国の経済体制は、資本主義の原則に違反している」
 トランプ大統領は、中国を発展途上国とするWTOの認定を変えるべきだと主張している。
しかしながら、今や、164か国の加盟国を持っているWTOの規定を変えることは難しく、
中国は、世界第二位の経済大国になりながら、
発展途上国としての楽な立場で貿易活動を行っている。
 トランプ大統領は、こうした中国の立場を一挙に崩すために、
特別関税をかける決定を行ったのである。
(引用、以上)
 日本のメディアは、「トランプ大統領が、いきなり関税戦争を始めた」とか、
「トランプ大統領が、WTO脱退を考えている」という断片的な報道が多かったですが、
トランプ政権がこうした行動に至った背景も報道すべきでした。
 さて、多くの日本人は、こう思ったでしょう。
「どうして、歴代のアメリカ政府は、中国を特別待遇してきたのか」
 実は、多くのアメリカ人は、
「中国人が豊かになれば、やがて中国は民主化される」と考えていた人が多かったのです。
(また、モラルよりも、中国における金儲けを重視するアメリカ人も多かったのです)
 しかしながら、「中国の民主化」というものは、
アメリカの「片思い」に過ぎなかったのです。
 中国は、兵法の国です。
何事も相手を欺くことから始まるのです。
 ある時は、アメリカに並ぶ「超大国」になったり、
ある時は、「発展途上国」になったり、巧みに変化します。
アメリカの「恋愛感情」が、兵法(一種の魔法)に勝てないのは当たり前です。
 私は、若い時に、中国の兵法を学びましたので、
こうした「恋愛感情」が起こることはありません。
 私は、オバマ政権時代に、何度も、
「オバマ大統領は、ロシアにはライオンのごとく吠えるが、
中国に対しては、借りてきた猫のようにおとなしい」と批判しましたが、
アメリカ人は、聞く耳を持たなかったのです。
 それは、「恋は盲目」という魔法のせいでした。
恋が冷めると相手の欠点がよく見えるようになるのは、人類共通の法則か。



































































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